ホームページの表示速度について

早いもので、今年(2012年12月)も残すところ1か月となりました。
年々、一年が過ぎるのが速くなったなぁ・・と感じる今日この頃。
速いと云えば、そうです、今回の集客できるホームページ・ノウハウ集のテーマは、”速さ”です。
ホームページで”速さ”と云えば、表示速度の事です。
つまり、ユーザーが検索エンジンなどので、貴方のホームページを見つけて、それをクリックして、ホームページが完全に表示されるまでの時間です。
もし、自分のホームページは、1秒以内、いや、もっと速く表示されるよ!と云う方でも是非、この後の文章を読んでください。
自分が感じているホームページの表示速度は、本当の正しい表示速度ではないからです。
それを実感して頂くために、以下の作業を行ってください。こらから説明する内容は、インターネットエクスプローラー(以後、IEと記述)を対象とした手順です。現在、FireFoxやGoogleのブラウザを利用されている方は、それぞれブラウザにも同様の機能があるはず(すみません、よく知らないんです)です。
IEのメニューバーから「ツール」→「インターネット・オプション」を選択して、その中の「インターネット一時ファイルの削除”を実行してください。
完全に削除されるのに数分掛る場合がありますので、”削除完了”のメッセージが表示されるまで、暫く待ちましょう。
削除完了のメッセージが表示されたら、自分のホームページにアクセスしてください。
どうですか?表示速度は、速いですか?遅いですか?
以前と変わらない、全然速い、1秒以内で表示されると云う方は、この後の説明を読まなくても大丈夫です。問題ありません。
ただ、現時点では、速いかもしれませんが、いろいろホームページを改造していくうちに遅くなる場合もありますので、読んでおいて損はありません。
”インターネット一時ファイルの削除”を実行して、表示速度に違いがでる理由を説明しましょう。
インターネットの基本的な技術に関することなので少々難しい部分もありますが、我慢して読んで下さい。

ホームページの内容を自分で変更し、それをサーバーにアップロードして、編集結果を見ると以前のままのホームページの内容が表示される、という経験はありませんか?
変だなぁと思って、別のページをめくっていくうちに、最新の情報が表示された、という経験はありませんか?
私は、よく、お客様とホームページ制作のやり取りをしている時、最新情報をサーバーにアップロードしているのに、お客様から、以前のままで、何も変わっていない!というクレームを受けます。
その際、上記の”インターネット一時ファイルの削除”を実行してもらったり、、大抵は、パソコンのF5キーを押下して、ブラウザをリフレッシュ(再表示機能)すると最新の情報が表示されます。

なぜ、こういう現象が起きるのでしょうか?
それを理解して頂くには、基本的な大前提を覚えておいてください。それは、

ホームページは、常に最新の状態が表示されると限らない。

え?、と思うでしょう。これは、本当なんです。
"表示されるとは限らない”と書くのは、最新の状態が表示される場合があるからです。例えば、初めて見るホームページの場合、そのホームページの最新の情報、状態が表示されます。その同じホームページを2度目に訪問した場合、上記の”最新の状態が表示されるとは限らない”が適用されます。

最新の状態が表示されないとすると、一体、何を表示しているのか?普通、そういう疑問を持ちますよね。
その答えが、”キャッシュ”です。
ホームページ初心者、インターネット技術の知識ゼロの方に、”キャッシュ”の概念を説明するのは、非常に難しいのですが、簡単に説明すれば、”ホームページのデータのコピーをパソコン内に保存する機能”だと思ってください。
最新の状態を見ていないとすると、何を見ているのかというと、そのパソコン内に保存されているホームページのコピーデータを見ていることになります。
なんで、こんな機能があるのかというと、昔、今より遥かにネットワークの回線速度が遅かった時代、100メガ、光回線なんて夢のまた夢のような時代に、如何にして”ホームページを速く表示する”ため考えられた技術なんです。

貴方のホームページの更新頻度は、1か月に1回程度だとします。そのホームページを毎日見るユーザ(あなた自身も)がいた場合、もし、このキャッシュ技術がなかったら、毎回、ホームページデータをWEBサーバからダウンロードして、ブラウザに表示しなければなりません。ネットワークの通信速度は、非常に遅いです。文章だけの軽いホームページならそれほど気になりませんが、画像が多いホームページだと、きっと遅くて、イライラして(ストレス)、ホームページを見る気が失せるでしょう。
実際、そういうケースが多かったのです。
キャッシュ技術が確立されてことにより、1か月に1回程度の更新頻度のホームページだとした場合、次の更新が発生するまでは、WEBサーバーからいちいちデータをダウンロードするのではなく、パソコン内の保存されたホームページのコピーデータを表示した方が、圧倒的に速いのです。
最初に紹介して、”インターネット一時ファイルの削除”というのは、このキャッシュデータを削除することです。これを実行すると、パソコン内にホームページのコピーが存在しないので、WEBサーバーから最新の情報をダウンロードし表示するようになります。2度目からは、パソコンに保存された情報を表示するので速くなるというわけです。

このようにホームページを速く見せる技術があるということは、ホームページの表示速度がユーザの利便性、使いやすさ、見易さに与える影響が非常に大きいからです。余りにも表示速度が遅い場合、ホームページが完全に表示される前に、ユーザは、離反(もう見ない)してしまいます。一般的に、ホームページが完全に表示されるまでに、ユーザが我慢して待機する時間は、1~2秒が限界だと云われています。それより遅いホームページは、見ることを諦めてしまう割合が高くなります。
これは、”集客できるホームページ”にとっては、どんなにSEO対策を施し、検索結果の上位に表示されるようになっても、全く集客に結び付かないことになります。

自分のホームページが客観的に速いのか、遅いのか、遅い場合、どのように改善すべきなのか?

答えは、いつもGoogle様が持っている。

流石です、Google様は、常に、弱き者たちの味方です。今回、紹介する最新のGoogleサービスは、Page Speed です。下記のURLにアクセスしてください。
https://developers.google.com/speed/pagespeed/insights?hl=ja#
このPage Speed というWEBサービスは、その名が示す通り、ホームページの表示速度を測定、そればかりか、表示速度を速くするための改善提案をしてくれる非常にありがたい、神にも近い、神聖なるGoogle様の最新サービスなのです。


使い方は、非常に簡単です。解析したいホームページをアドレス(URL)を入力して実行ボタンをクリックするだけです。
このツールを利用する場合、推奨ブラウザは、FireboxとGoogleのブラウザなんですけど、IEでも利用可能です。ただし、その測定の精度については、保証されないということなのでしょう。
さて、ホームページの表示速度を測定すると、画面が切り替わり、測定結果が表示されます。



いろいろ細々と書かれてありますね。非常に難しいです。いいんです、ここの書かれてある改善提案全て対策する必要はありません。Googleも全部やれと云っていません。特に速さに影響する”高い優先度”に対する対策だけ充分に、劇的に速くなります。正し、これから説明する対策方法は、ホームページ初心者、インターネットの知識ゼロの方には、お勧めしません。或る程度のWEB技術に関して知識がある方を対象とします。もちろん、そうでなくてもやって構いませんが、あくまで自己責任です。これは、WEB技術を有している管理についても同様です。

”高い優先度”の対策の中でも、特に重要かつ、最も効果が高いのは、"ブラウザキャッシュの利用”です。
具体的にその利用方法を説明します。
まず、FTPソフトで、ホームページがあるWEBサーバーのルートフォルダーにアクセスしてください。そこに、

.htaccess

というファイルがあるか確認してください。あれば、そのファイルをパソコンにダウンロードしてください。なければ、上記を同じファイル名の空のファイルの作成してください。
ここからがとても重要です。WEBサーバーからダウンロードした.htaccessファイルを編集する場合、または、新規に作成する場合、メモ帳、ノートパッド、MSワード は、絶対に使用しないでください。私は、通常、”秀丸”というテキストエディターをMS-DOS時代から使っています。パソコンに秀丸がインストールされていないのであれば、シェアウェイのソフトなので、ベクターなどのダウンロードサイトからダウンロードしてインストールしてください。
既存の.htaccess を編集する場合、必ずバックアップを作成してください。
その.htaccessファイルに、以下のコードを記述してください。既存の.htaccess の場合は、最後に追記してください。
<IfModule mod_expires.c>
ExpiresActive on
ExpiresByType image/png "access plus 30 days"
ExpiresByType image/jpeg "access plus 30 days"
ExpiresByType image/gif "access plus 30 days"
ExpiresByType text/css "access plus 30 days"
ExpiresDefault "access plus 7 days"
</IfModule>
なんだか、難しそうで今回は無理、と思われる方、今回は、断念しても構いません。実際、難しいですからね。ただ、効果は劇的です。
これら難解な文字列は、キャッシュデータを何日(何時間)まで保存するのか指定するパラメータです。上記の例の場合、png、jpeg、gif などの画像ファイルのキャッシュ期間を30日に、css(スタイルシート)も30日に指定しています。それ以外は、キャッシュ期間は7日間だと指定しています。
つまり、その期間内に、ホームページを更新してサーバーにアップロードしても、以前のままの状態が表示されることになります。
こう書くと、ホームページを変更しても何日も変わらないんじゃ問題だ!と思われますが、上記の例では、画像ファイルを30日としています。写真素材サイトのようなケースを除き、画像を頻繁に更新することはあるでしょうか?また、文章なども毎日、頻繁に更新するホームページはあるでしょうか?一般的に、癒しサロンのホームページで、どんなに更新頻度が高くても1週間に1回程度でしょう。1か月に1回だけというのも普通ですし、最初に公開してから一度も更新したことのないホームページもざらにあります。もし、このキャッシュ期間が長すぎると感じるのであれば、自分のホームページの更新頻度に合われて、キャッシュ期間を短く設定するだけです。

設定が完了したら、.htaccess をWEBサーバにアップロードして、ホームページが正しく表示されるか確認してください。もし、表示されなくなった場合は、元の.htaccess の状態に戻すか、このファイルを削除してください。
この設定が有効に機能するのに少々時間が掛りますが、機能し始めると劇的に速くなります。私のサイトでは、最大50%も表示速度が改善されました。

今回は、難易度の高い、”集客のできるホームページ”ノウハウでしたが、ホームページ内の情報も重要ですが、近年、Googleは、表示速度についてもユーザの利便性の評価として重要視しています。重要視しているからこそ、Page Speedのようなサービスを提供して、ホームページの改善を促しているのです。

上記の改善策の他、画像ファイルサイズの縮小も効果的です。画像がメインのサイトでなければ、画像のファイルフォーマットが、png、jpg形式ならgif形式に変換するだけでも、効果はあります。ただし、画像の量が多いと大変ですけどね。

と、云う訳で、今回は、ホームページの表示速度とその改善方法について書きましたら、上記のPage Speedには、他にもいろいろ改善策が提案されています。自分のスキル、知識に応じて試してみては如何でしょうか?

・・・あら、今回は、ワードプレスの宣伝はなし?
たまには、こういうことあってもいいんです。